毎月の通信費の節約に大変役立つ格安スマホ、しかしなぜauユーザー向けの格安SIMが少ないのか?

iPhoneを月額1,600円で利用できる便利な格安SIM

最近話題の格安スマホや格安SIMといった、大手通信キャリアのネットワーク回線を利用したMVNOの通信プランは、近年のデータ定額プランの高額化や抱き合わせによるかけ放題の強制加入など、高くなりつつある通信費の節約に大変役に立ちます。

 

 NTTdocomoのスマートフォンならSIMカードの交換と、APN設定を変更するだけでiPhoneが月額1,600円(税抜)で利用できたり、

乗り換えや2年縛りの終了で不要になり型落ちしたiPhone5sやiPhone6なんかをインタネット専用のセカンドスマホとして運用するなら月額525円(税抜)から利用することも可能です。

iPhoneに対応しているMVNO

iPhone6・最新のiOSにも対応/IIJmio格安SIM

 

主にdocomoのユーザーならほとんどのスマホで、この便利な格安SIMをSIMロック解除なしでも扱えるので、格安SIMを利用して安くスマホを維持している人も増えているでしょう。

 

 

不遇のauユーザー

そんな盛況なdocomoの格安スマホ市場とくらべ、微妙なのがauスマートフォンユーザーです。

docomo向けのMVNOが30社以上あるのに対して、現在au向けの格安SIMを提供しているのは『mineo』と『UQ-mobile』の2社のみ。

 

 ソフトバンク向けの格安SIMに関しては0社。日本通信ソフトバンクのMVNOとして格安スマホの提供サービスを始めると噂されていますがいまだ実現できていません(2016年1月の時点)

 

ではなぜ?auソフトバンク向けの格安スマホプランが少ないのか?それをいまから考察していこうと思います。

 

 

制約が多いauの格安SIM

au向けの格安SIMが流行らない大きな理由の一つが

iPhoneで利用しにくい』

これが一番の理由だと思います。

 

過去iPhoneiOSを8にバージョンアップしたところ通信が利用できなくなる『iOS問題』やmineoのiPhone6、iPhone6 Plusにおいて、iOS9.2ではSMSが利用できなくなる不具合など

auiPhoneを格安SIM運用するには色々とリスクがあります。

docomoiPhoneだとあまりこういった話は聞かない)

 

 

他にもau向けの格安SIMでは3G回線が利用できなかったり、auのVoLTE対応端末を利用する為にはSIMロック解除が必要だったりと利用するのにかなり制約があったりします。

 

 

iPhoneユーザーを多く抱えているキャリアほど格安スマホの普及に消極的

 現在日本のスマートフォンユーザーの6割がAppleiPhoneを利用していると言われています。そのiPhoneユーザーの割合が多いソフトバンクauほど格安スマホの普及に消極的です。

格安スマホや格安SIMには通信が遅い、キャリアメールが使用できないといったデメリットがあるのですが、普段から通話やインターネットをそこまで使用しない利用者にとって、このデメリットはそこまで苦にはなりません。

 

それどころか格安スマホの通信が遅いといってもそれは平日のお昼の時間帯や夕方以降のゴールデンタイム付近の話で、MVNOによっては混雑する時間帯以外は普通にキャリア並の速度がでる格安SIMもあります。

 

 

そんな安くて優れている格安SIMの利便性にユーザーが気がついて、格安SIMへiPhone利用者が流れると、大手キャリアの利益が大幅に減る可能性があるのでソフトバンクauもその事態を恐れているのだと思います。

あくまでもこれは噂ですがdocomoiPhoneシリーズではほとんどの機種で格安SIMが問題なく利用できるのに対し、auiPhoneで問題が起きるのは格安SIMで利用できないようにau内部で何か対策をしているからではないかと言われています。(格安SIMが流行しても困るからIOSiPhoneの通信規格をauの純正規格以外に使わせる気がない)

 

 

 格安スマホを普及させるためにはiPhoneユーザーの取り込みが販売戦略として重要なのですが、auソフトバンク向けスマートフォンではそれがしにくいので

新規にMVNOが誕生することがなく、docomo向けのMVNOしかないのが今の格安スマホ業界の現状です。

 

 

 なぜauユーザー向けの格安SIMが少ないのか? まとめ

 そんな感じで大手キャリアのauソフトバンク自体が格安スマホの普及に消極的なのでau向けの格安SIMが少ないのです。

現状iPhoneシリーズや他のハイエンドスマホを格安スマホとして運用するためには、docomoの携帯電話を契約するのがベストと言えます。

最初からMVNOが提供するSIMフリーのスマホを購入してもいいし、乗り換えで必要なくなったiPhoneを子供用のスマホとして格安SIM運用するのも賢い選択です。

 

いずれにせよ今までの通信業界の慣習に風穴を開けることになった格安スマホの存在は、大手キャリアと言えどもなめてかかると痛い目をみると思います。

多少利益が減るかもしれませんが、格安スマホユーザーの需要と要望をくみ取っているNTTdocomoの加入者はここ最近増加傾向にあります。

今のキャリアのスマートフォン料金は非常に高く、ガラケーユーザーとしては不必要に高性能な端末とプランの抱き合わせにウンザリしている面もあります。

 

企業が利益を追い求めるのは否定しませんが、利益を追求しすぎて労働者や利用者を軽視する態度は東芝フォルクスワーゲンのように身を亡ぼす結果につながりかねません。