日経平均1年4カ月ぶりに15,000円の大台を割る

 

2016年2月12日(金)の休日明けの東京株式市場は、急速な円高の進行や前日の欧米市場の株価下落などを受けて売り注文が殺到し、大幅に続落した。日経平均株価の下げ幅は一時、800円を超え、2014年10月21日以来、約1年4カ月ぶりに1万5000円を割り込んだ。外国為替相場の円相場も引き続き円高基調で推移し、政府や日銀から円相場の急騰をけん制する発言も相次いだ。

 

12日の東京市場は、前日の欧米市場で株価が大幅下落した流れを引き継ぎ、投資家がリスクを回避する動きが拡大、日経平均株価は大きく値下がりして取引が始まった。前日の欧州市場で一時、円相場が約1年3カ月ぶりに1ドル=110円台の円高・ドル安水準を付けたことを受け、輸出の採算が悪化するとの不安が増幅し、自動車や電機など輸出関連企業が売られた。日銀のマイナス金利導入決定や国債を買う動きから長期金利が低下しており、運用収益が圧迫されるとの見方から銀行株も大幅に下落している。 (毎日新聞より引用)

 

■2016年2月12日(投稿)

2月10日に日経平均株価が16,000円を割ったと思ったら、翌々日には大台の15,000円割れ、年初の19,000円の高値から1ヶ月半ほどで4,000円のマイナス。この1週間だけでも2,000円も下げました。

一次121円をつけたドル円もたった10日で10円の円高に、それにしても日本市場はこの短期間によく動く。年初からの下落率は21・4%で世界第1位の値下がり幅、アベノミクスの平均買いコスト1万5713円を割り込み、この間に株を買った投資家の多くが含み損を抱える状態に。

 

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の含み益が16,000円を割った時点で+33兆が→+22兆に、日経平均が2,000円下がると7兆円の運用損がでるそうなので、日経平均が15,000円の時点で最低でも14兆円の損失がでている計算になりますね。

もし株価が下がり続けている間も株式を損切せずに買い増してたとしたら、含み損の拡大率はもう少し大きくなりますが、まだ19兆円くらいは利益が残っているはずです。

 

海外ファンドの売り仕掛け

 年初から海外の悪材料、景気後退懸念があるとはいえ相当日本株が売り込まれていますね。2~3年近く株価が上昇し続けてきたのだから絶好の利確場所ではあるものの

やはり海外ファンドのやることはスケールがデカいです。

 

2月11日木曜日は祝日で、東京株式市場が休みの日を狙っての売り仕掛け、為替も急激な円高を誘っての利確売り。いつかは仕掛けてくるだろうと思っていましたが、感心するほど綺麗な下げかたでしたね。見事です。

海外の大口ファンドも何十兆円というポジションを売りさばかないといけないので、相場には必ずトレンドが現れます。その兆候さえ見逃さずに取引をすれば大きな損失がでず、逆に大きく儲けることも可能でしょう。

『相場の基本は順張り、トレンドには逆らうな』これが基本中の基本で鉄則です。

 

 

今後の株価の動向

<底入れはいつ?>

リッジワース・インベストメンツの資産配分担当ディレクター、アラン・ゲイル氏は、底入れを示す投げ売り状態にはまだなっていない、と指摘。「今はまだ、信用問題や原油価格など特定の問題が材料になっているようだ。キャピチュレーション(白旗降参、投げ売り・パニック売りの意味)のサインが出ないか、注視している」と述べた。 (ロイター通信より引用)

↑その通りだと思います。

ある意味、節目の15,000円を割り通常なら反転してもおかしくないのですが、外部要因が悪いのでどうでしょうね?14,700~800円のラインを明確に割るようなら14,000円の可能性も出てきます。短期的には売られすぎかと思いますが、春節(中国の旧正月)で休みだつた中国市場が再開する来週の月曜日から、また株式相場で一波乱ありそうなので買いポジションを持っている方はご注意を。

 

現状、上は17,000円まで戻す可能性がありますが、世界経済の行方と日本の順調なインフレ目標達成ができなければ、今後10年間は日経20,000円を拝むことがないでしょう。(日銀の緩和次第でまた変わってきます)

 

今年は下落トレンド入りして1年中下げる可能性があるとはいえ、3月の配当取りに向け買いが入りやすい状況になってきます。セルインメイの5月も控え、今後も相場が乱高下するイベントが盛りだくさん、取引が上手い人にとっては面白い相場がまだまだ続きそうです。

 

 ■2016年4月7日 追記

ドル円が一時108円割れ直前まで円高が進む。目先の株価は再度15,000円を目指す可能性があります。

 

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